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会社経営の虎の巻①
わが国の99%以上は中小企業です。そこが元気にならなければ日本の経済は元気になりません。私たちの目標である「中小企業を元気にして日本を元気にする」ための方法を簡易にまとめたものをお届けします。
【1】継続企業の条件
会社にキャッシュが残っている限り、会社はつぶれません。キャッシュをより多く残すには、次の方法があります。
①売上げを上げる。
②コストを下げる。
③借入金(融資)を増やす。
④借入金(融資)の条件を変更する。
⑤資産を換金する。
まずは「売上げを上げる」「コストを下げる」で業績を調整していくことが大切です。これらの項目は損益計算書(P/L)に表されます。損益計算書(P/L)には、一会計期間の収益(売上げなど)と費用(コスト)を表わし、それらを差し引いた利益も示しています。
「借入金(融資)を増やす」「借入金(融資)の条件を変更する」「資産を換金する」で資金繰りを調整するのは最終手段です。
これらの項目は貸借対照表(B/S)に表わされ、決算日において会社が保有する財産(財政状態)を示しています。つまりこれは過去の業績の積み上げが示されています。
安定した業績の向上は、損益計算書(P/L)の安定した黒字化です。
【2】事実を見える化する
安定した業績の向上、損益計算書(P/L)の安定した黒字化の第一歩は、事実を見える化すること、すなわち記録することです。日々の会計情報を「記録していない」「記録した内容が間違っている」「記録したものを見ていない」は赤字になる原因です。
正しく記録し、その記録したものを見てビジネスに活用することが大切です。
【3】損益計算書(P/L)の基本ルールに従って正しく記録する
正しく記録するためには、いくつかのルールがあります。
(1)損益計算書(P/L)の基本ルール
①収益は実現主義の方法により記録する。
②費用は発生主義の方法により記録する。
③収益に対応させて費用を記録する。
(2)収益は実現主義の方法により記録する。
収益(売上げなど)は、実現した事実に基づいて記録するというルールです。
この場合の実現とは、商品を売上げた。サービスを提供した。という事実のことを言います。
(3)費用は発生主義の方法により記録する。
費用(コスト)は、発生した時点で記録するというルールです。
この場合の発生とは、現金の収支とは関係なく、「家賃の支払いが確定した」「文房具を使用した」という時点のことを言います。
(4)収益に対応させて費用を記録する。
実現した収益(売上げなど)に対応させて、発生した費用(コスト)を認識していくというルールです。一会計期間に実現した売上高とその売上原価は深く関わりあっています。
その実現した売上高に対応する費用を、その会計期間の費用として認識、記録することを言います。
【4】損益区分を正しく記録する
損益計算書(P/L)では「どのような活動に基づいて、どれだけの利益を獲得したのか」を明らかにします。
区分に従って正しく記録していくことが大切です。
その区分と、その区分で計算される利益をご紹介します。
①営業損益計算:売上総利益・営業利益
②経常損益計算:経常利益
③純損益計算:税引前当期純利益・当期純利益
これらで事実の見える化、すなわち正しい記録の方法を行うことができるのです。