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2019.10.17

トライアル雇用奨励金とは!

 会社の経営にとって、とても重要な要素の一つであるのが従業員の雇用です。人を雇い、育てるために必要なお金をサポートしてくれる助成金があり、条件はあるものの、これまで考えていなかった対象者が新たな戦力として活躍してくれることもあります。

 

 今回は、「トライアル雇用奨励金」(一般トライアルコース)についてご紹介します。トライアルという言葉の意味をご存じですか?トライアルとは「お試し」の意味で、トライアル雇用は試行雇用とも言われます。

 就業経験の不足や長期ブランクなどを理由に就職が難しくなった人の就業救済措置として制定された制度です。3ヶ月の就業試行により、企業と求職者の双方に、適正や能力を見極める機会を提供し、正規雇用のきっかけにしてもらうことを目的としたものです。

 トライアル雇用は、すべての事業主や求職者に適用されるわけではありません。一定の要件を設定しており、対象者(求職者)は、以下のいずれかの要件にあてはまる人です。紹介日時点で就職を希望していることが前提となります。

•就労経験のない職業に就くことを希望する

•学校卒業後3年以内で、卒業後、安定した職業に就いていない

•過去2年以内に、2回以上離職や転職を繰り返している

•離職している期間が1年を超えている

•妊娠、出産・育児を理由に離職し、安定した職業に就かない期間が1年を超えている

•就職の援助を行うに当たって、特別な配慮を要する。具体的には、生活保護受給者、母子家庭の母等、父子家庭の父、日雇労働者、季節労働者、中国残留邦人等永住帰国者、ホームレス、住居喪失不安定就労者などが該当。

 

 対象者一人あたり月額最大4万円、最長3ヶ月間受給できます。対象者が35歳以下の場合は、月額最大5万円、最長3ヶ月間です。支給額は、就業予定日数に対する実働日数の割合で算出されます。

 

 トライアル雇用が適用できる事業主は、以下をはじめとして26項目ほどの要件を満たしている必要があります。主なものをご紹介します。

•ハローワークや職業紹介業者の紹介を通して雇用を行なう 

•原則3ヶ月間のトライアル雇用を実施する

•1週間の所定労働時間が社内労働者と同程度で、30時間以上である

•過去6ヶ月以内での事業主都合の解雇がない

•労働者名簿や賃金台帳などを労働基準法の規定に沿って管理している

•過去に労働保険料の滞納がない

 

 トライアル雇用は企業と労働者の双方にメリット・デメリットがあるため、よく考慮して制度の申し込みを行ってください。企業側にとって一番のメリットは、人材を確保しつつ助成金によって資金調達が出来ることです。トライアル雇用はあくまで試用雇用なので、本人の適性を見極めることができ、それによって相互理解を得た労働者は長期の労働を見込むことが出来ます。

 

 新規採用を考えているなら、まずは近くの労働局やハローワークに相談して、助成金の対象になる求人も含めて検討してみてはいかがでしょうか。

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